はや夏もおわり、過ごしやすくなりました。

今回は気管支喘息の新しい検査のお話です。
呼気NO測定(呼気一酸化窒素測定)検査。
呼気NOは気管支喘息に比較的特異的な気道炎症のバイオマーカーです。

どう役に立つかというと・・・気管支喘息の診断は決して簡単ではありません。特徴的な症状を有する場合はそうでもないのですが、しばしば、慢性閉塞性肺疾(おもに喫煙が原因の咳や痰、息切れを呈する疾患)や慢性咳嗽の原因となる疾患(アトピック咳嗽、胃食道逆流症、感染後遷延性咳嗽など)との鑑別が難しくなります。呼気NO測定は、気管支喘息(咳喘息においても)において呼気NO濃度が上昇することを確認できるので、診断に役に立つことになります。また、気管支喘息の病態が安定していれば、NO濃度は低下するので、治療効果の判定にも役に立ちます(気管支喘息は、しばしば、咳・痰・喘鳴・呼吸苦がなくとも→自覚していなくても気道の炎症は持続していることが多いので数値として視覚的に治療効果を確認できることになります)。

当院でも現在、この検査が出来るように検討中ですが・・・残念ながらまだ導入できていません。導入出来ましたらご報告いたしますので、どうぞ宜しくお願いします。