最近、当院でも動脈硬化の検査、ABI(ankle brachial index )検査・CAVI(cardio ankle vascular index)検査を行うようになりました。

検査は数分程度で、ベッドに横になり、両手両足首の血圧測定と心音の測定を行います。

ABIは足関節上腕血圧比のことで、コレステロールによる動脈硬化の進行程度や血管の狭窄・閉塞の推定ができます。この比率が0.9以下となれば末梢動脈疾患、主に閉塞性動脈硬化症の存在を疑うことになり、この存在は全身の動脈硬化疾患合併の可能性もあり、早期発見・早期治療につながると期待できます。

CAVIは心臓足首血管指数のことで、動脈の硬さの指標です。これを用いていわゆる血管年齢を測定することもできます。CAVIが異常となれば動脈硬化の進行が疑われ、生活習慣病の精査・治療が必要になると考えられます。

動脈硬化性疾患の主たる原因である生活習慣病は自覚症状に乏しいものですが、通常の検診のみならず、こういう検査を利用すれば、血管の機能を客観的に評価でき、今後の動脈硬化疾患診療に役立てることを期待します。

 

長崎県佐世保市木風町1451-2
医療法人かえで 溝口内科・呼吸器内科